設立趣旨

漆材料技術研究会は、漆を用いてものづくりをする者、および製作から販売、利用までの過程に関わる者が、漆工芸に用いる「材料」「道具」「技報(技法)」について、全国各地の漆器産地、漆芸作家、世界各地からの情報を収集し、実材での製作実験や科学的検証を行い、理解を深めることを目的とする。


「材料」

材料については、漆、下地材料、顔料、布、和紙、その他の素材について、生産者や生産工程、さらに材料の物性やその機能について、化学的、物理的な視点から、比較、実験、調査、検証を行う。

「道具」

道具については、製作者、製作方法、素材の情報、またそれらが現場においてどのように用いられ、手入れ、保管されるかの情報交換を行う。

「技報(技法)」

技報(技法)については、古典的、地方独自または個人が考案した技法について「材料」の科学的な技術論と合わせ、材料を入手し施工実験を行う。


本会では、いかなる「材料」「道具」「手法」が、各自の製作により適切であるかを考える際の一助として、実在に触れ、使用し、体験と理論の双方に基づいての比較検証を行うことを重視する。